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Tableau 基礎理論・基礎機能

Tableau(タブロー)の表計算の編集・特定のディメンションについて

Tableau(タブロー)の表計算の編集・特定のディメンションについて

 

 

 

(1)特定のディメンションについて

 本日は、表計算の編集の「特定のディメンション」について触れてみます。ビューで表示されている「表」とは別の組み合わせで計算の「方向性」や「区分=範囲・パーティション(以下、区分)」を細かく制御する場合に利用できます。ただし、この設定がなかなか理解しづらく、表計算の中でも割と難易度が高い分野かと思います。まずは、イメージレベルで把握できるところを目指していきたいと思います。

 

(2)イメージで把握するために

今回は、こちらのデータソースを使って、下記の手順で「特定のディメンション」の挙動をイメージしていこうと思います。

 a) 計算フィールドで下記のような関数を用意

 index()

   

 

 b) 上記計算フィールドを使ってビューを下記のように設定する

 「表計算の方向性」については、ひとまず、表(横)で設定しておきます。index()関数は、パーティション内のインデックス番号を返す関数です。ここでは、四半期(日付)の「方向」に従って、日付の年カテゴリの「区分」でインデックス番号が計算されている状態です。

 

 c) 「特定のディメンション」を試してみる

それでは、早速、「特定のディメンション」の設定値を変えながら挙動を確認していきましょう。

 c-1 ) カテゴリと日付の四半期

  下記の場合、「方向」を決定づけるのがチェックありの箇所(この例では、カテゴリ・日付の四半期)で、「区分」を決定するのがチェックなし(この例では、日付の年)のディメンションとなります。

 

 「方向」を決定づけるディメンションでは上下の順序に重要な意味があります。この場合、カテゴリが、日付の四半期がということになります。この意味を図解すると、下記のように捉えられます。カテゴリ – 四半期 の上下の順序の組み合わせで下記のように順序づけられ「方向」が決まるという仕組みです。

 

 

 c-2 ) 日付の四半期とカテゴリ

  今度は、先ほどのディメンションの順番を入れ替えて試してみます。具体的には、「日付の四半期」>「カテゴリ」という上下の順序で設定してみます。

 

 この場合、「日付の四半期」が、「カテゴリ」がということになります。この意味を図解すると、下記のように捉えられます。四半期 – カテゴリ で下記のように順序づけられ「方向」が決まるという仕組みです。

 
 c-3 ) 日付の四半期と日付の年

  もう少し、パターンをみていきましょう。今度は、日付の四半期>日付の年にチェックを入れて「方向性」を決め、カテゴリのチェックを外して「区分」としてみます。

 

下記の通り、「区分」がカテゴリ(下記の例では家具)の場合、四半期 – 年 という組み合わせで方向性が決定されました。これで、上下の順序(=支配関係といったほうが良さそう)はイメージできたかと思います。

 
 c-4) カテゴリと日付の年

  念のため、「区分」を四半期にして、「方向」をカテゴリ日付の年とするパターンも確認しておきます。「方向」の上下の順序は、カテゴリ>日付の年となります。

 

 「区分」を四半期(下記の例ではQ1)として、上下の順序がカテゴリ>日付の年とした場合のイメージは下記の通りです。

 

 

(3)実際の計算例(差)

 インデックス番号の振られ方をイメージできるようになれば、例えば、「差」の計算を実施する場合、どれを対象として「差」を取るべきかを「特定のディメンション」の設定で細かく調整できるようになるかと思います。実際に、メジャーの売上を使って、(2)で扱ったパターンで「差」を可視化してみましょう。

 

 c-1 ) カテゴリと日付の四半期

 先ほどの通り、日付の年を「区分」として、インデックス番号2とインデックス番号1の「差」が最初にプロットされます。具体的には、カテゴリ(家具)Q2カテゴリ(家具)Q1 の差(20-10=10)がプロットされます。折り返し部分となるインデックス番号5番は、カテゴリ(家電)Q1カテゴリ(家具)Q4  (15-40= -25) となります。

 

 c-2 ) 日付の四半期とカテゴリ

 日付の年を「区分」として、インデックス番号2とインデックス番号1の「差」が一番最初にプロットされます。具体的には、Q1カテゴリ(家電)Q1カテゴリ(家具)の差(15-10=5)がプロットされます。折り返し部分となるインデックス番号4番は、Q2カテゴリ(家具)Q1カテゴリ(事務用品) –  (20-300= -280)となります。

 
 c-3 ) 日付の四半期と日付の年

 カテゴリを「区分」として、インデックス番号2とインデックス番号1の「差」が一番最初にプロットされます。具体的には、カテゴリ「家具」を区分として、Q1・2017Q1・2016の差(51-10=41)がプロットされます。折り返し部分となるインデックス番号5番は、Q2・2016Q1・2019 –  (20-136= -116)となります。

 
 c-4) カテゴリと日付の年

 日付の四半期を「区分」として、インデックス番号2とインデックス番号1の「差」が一番最初にプロットされます。具体的には、日付の四半期「Q1」を区分として、家具・2017家具・2016の差(51-10=41)がプロットされます。折り返し部分となるインデックス番号5番は、家電・2016 – 家具・2019 –  (15-136= -121)となります。※ startがわかりづらいですが、2017Q1の家具の[41]です。

 

 

 

(4)まとめ

 今回は、表計算の編集の「特定のディメンション」について少し触れてみました。表計算の編集の中でも、理解が難しいトピックの一つです。まずは、ビューで表示されている「表」とは異なる「組み合わせ」で「方向」や「区分」を細かく制御できる、という点を押さえておくと良いかと思います。つぎに、「特定のディメンション」でチェックを入れるとそれが「方向」となり、チェックした同士で上下関係ができることをイメージできると良いです。あとは、チェックしていないディメンションが「区分」となりその区分のなかで計算の方向をイメージできれば良いと思います。なお、今回触れませんでしたが、そのほかにも、「実行レベル」や「基準」についても同時に理解を深める必要があります。こちらはまた別の機会で触れてみようと思います。

 

 

 

 

 

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