Tableau Desktop Certified Professional 受験準備編-Part5
*私の試験予定は2018/12月末です
各チャートの特性を総括する
今回は、各チャートタイプの特性をしっかりと理解した上でビジュアライズできるよう、総括してみたいと思います。
参考サイト)チャートタイプのラインナップは、こちらもあわせてご参照ください。
◆Crosstab(クロス集計)
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Crosstab (クロス集計表) | ・誰もが知る最も有名なチャート
・正確な値を知ることができる ・複数ディメンションの組み合わせで正確な値を知ることができる ・総計、小計もあわせて知ることができる |
・時間軸は左から右に水平方向に配置する
・ランキング軸はランキングの高い順に縦方向に配置する ・正確性を求める必要がなければ、K,M,B,Tなどの単位を適切に使って省略することも検討する |
・時系列における傾向を把握しづらい
・量の比較が難しい |
◆Highlight Table
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Highlight Table(ハイライト表) | ・正確な値を知ることができる
・高い値あるいは低い値を色で識別可能 ・外れ値を色で把握可能 ・時間とともに変動するパターンや傾向を色でざっくり把握可能 |
・グレースケールでテストしてから適切な色を選択すると良い
・合計値を色の対象範囲に含めない ・Line Chart(折れ線グラフ)と併用することで時系列傾向をより適切に把握する |
・外れ値の考慮
・合計値の考慮 ・色の持つ意味に対する考慮でミスリードする可能性がある |
◆Heat Map
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Heat Map(ヒートマップ) | ・2つのメジャーを同時に表現可能
・サイズで特定の値の大小を比較しやすい ・色で対象範囲におけるレベル感を把握しやすい |
・グレースケールでテストしてから適切な色を選択する
・他のチャートタイプと併用して使う ・まず、形状は四角形を使って試してみる ・数値などはtooltip(ツールヒント)を使う |
・正確な数値を表示する場所がない |
◆Bar Chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Bar Chart(棒グラフ) | ・長さ(length)で比較できる。また、小さい差異も識別可能。
・長さ(length)でランキング化できる。 ・マイナスの値も表現可能。 |
・ソート(降順 / 昇順)して活用する
・まず、上から下、左から右へ降順でソートして活用することを検討する ・色を活用することを検討する ・地図と併用すると良い ・テキストの可読性を上げるために水平方向にする |
・スクロールが必要となるくらい要素数が多い場合はフィルタなどを活用してスクロールを取り除く工夫が必要。 |
◆Bubble Chart *パックバブル
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Bubble Chart(バブルチャート) | ・散布図や地図上で併用する
・色やサイズを併用すると、データがより強調される。 ・軸を外すとパックバブルチャート(Packed bubble chart)として活用可能 |
・ダッシュボード上でナビゲーションとして活用できるか検討する
・色を併用する ・散布図、地図上で活用する ・パックバブルチャート(Packed bubble chart)はアイキャッチとして活用すると効果的 ・tooltip(ツールヒント)とラベルを併用する |
・長さ(length)と比べて、微妙な違いがわかりづらい
・マイナス値が表現できない ・色やサイズを使う前提のため、注意させたいポイントに集中させづらい ・特定の値と別の値の比較が難しい |
◆Word Cloud
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Word Cloud(ワードクラウド) | ・サイズを表現するのに単語を活用する | ・ダッシュボード上でナビゲーションとして活用できるか検討する
・パックバブルチャート(Packed bubble chart)と同様に、アイキャッチとして活用すると効果的 |
・単語が長い方が、短い単語よりも、より重要度が高いと誤認される
・近くにあるものは関連するグループと誤認される ・特定の値とその他の値を比較することが難しい |
◆Stacked bar Chart / 100% stacked bar chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Stacked bar chart(積み上げ棒グラフ)
100% stacked bar chart(100%積み上げ棒グラフ) |
・全体に対する割合・率が把握できる
・全体に対する各グループの貢献度を把握できる ・長さ(length)で確認できる |
・内訳要素が8以上になる場合はTreemap(ツリーマップ)を検討する
・細かい情報はtooltip(ツールヒント)を使用する |
・基準が揃っていない内訳要素では長さの比較が難しい
・内訳要素は5個ぐらいまでに抑える必要がある |
◆Area Chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Area Chart(面グラフ)
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・Line Chart(折れ線グラフ)の線と軸の間を色で塗りつぶし、かつ、積み上げたチャート
・時間の流れとともに、全体に対する各要素の割合を把握しやすい |
・小さいエリアは下へ、その上により大きなエリアを積み上げると良い
・絶対値の使用は避ける ・マイナス値がある場合はレイヤー層および、色数を減らす |
・5色を越えると把握が難しくなる
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◆Treemap
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Treemap(ツリーマップ)
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・全体に対する割合を階層で捉えたい場合に効果的
・セグメントの要素数が多い場合に特に効果的。全体表示されるため。 ・スペースを無駄にせず、効率的に表現できる |
・小さい矩形は情報を読みづらいため、詳細情報はtooltip(ツールヒント)を使う
・Bar Chartの内側で併用すると効果的な場合がある |
・人は、矩形で大きさを見積もるのは苦手
・小さい矩形になればなるほど、解釈が難しくなってくる ・マイナス値を表現できない ・矩形の位置を固定できない |
◆Pie Chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Pie Chart(円グラフ)
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・3つ程度の要素で、全体に対する割合を把握する場合は効果的 | ・要素は3つを超えて使用することは避ける
・詳細情報はtooltip(ツールヒント)を使う ・ダッシュボード上ではハイライトまたはフィルタとして使うと良い |
・要素数が増えると解釈が難しくなる
・スペース効率が良くない ・マイナスの値を表現できない |
◆Bar in Bar
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Bar in Bar(バーインバー)
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・2つのメジャーを比較することが得意
・3つのメジャーも比較可能 |
・詳細情報はtooltip(ツールヒント)を使う
・他のチャートと併用すると効果的
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・メジャーの数は、2ないし3個まで。 |
◆Bullet Chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Bullet Chart(ブレットグラフ)
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・Goalに対する進捗度合いを把握できる | ・Goalと現在値の正確な差を知りたい場合は計算式が必要
・Goalに到達していないバーを識別するために色分けすると良い |
・チャートの幅が小さい場合、みづらくなる |
◆Scatter plot *R2乗値
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Scatter plot(散布図)
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・X軸、Y軸で2つの量的変数の関係性を把握できる
・正の相関 / 負の相関 / 相関なし ・外れ値を把握できる |
・色、形状、サイズを併用することを検討する
・要素のオーバーラップが多すぎる場合はフィルターなどで変数の量を緩和する ・X軸が独立変数、Y軸が従属変数(影響を受ける側) ・tooltip(ツールヒント)を使う |
・2つの量的変数の間でしか把握できない
・それぞれの量的変数が離れていると見栄えが悪くなる場合がある |
◆Histogram
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Histogram(ヒストグラム)
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・階級幅(ビン)における分布状況を把握できる | ・ビンをいろいろ試して最も役に立つものを選択する
・フィルタを併用することを検討する |
・階級幅を決定するに検証が必要 |
◆Box-and-Whisker Plot
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Box-and-Whisker Plot(箱ひげ図)
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・データセットのばらつき(分布)を確認できる
・外れ値がわかりやすい ・ディメンションの要素を横断して確認できる |
・1.5IQRを使う
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・外れ値が出てきた場合に考慮が必要 |
◆Line Chart
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Line Chart(折れ線グラフ)
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・時系列変化を把握できる
・時間とともに変化する傾向を把握できる ・増加減が把握できる ・代替案としては、スロープチャート、サイクルチャート、ハイライト表、箱ひげ図、面グラフがある |
・軸は0始まりが基本。特別な意図があって切り捨てる場合は但し書きが必要
・線数に注意。多すぎる場合は、フィルタで分ける ・線種は実線 ・量的比較が可能なチャートと併用することを検討する ・関係のないカテゴリを線で結ばない ・傾向を知りたいときは傾向線やリファレンスラインを併用する |
・線数が多すぎると識別できない
・量的な比較は難しい |
◆Map
Chart Type | 特徴 | 使用時のポイント | デメリット |
Map(マップ)
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・色塗りマップ、ポイントマップ、シンボルマップ、座標(場所)を使って、地理的に影響を与えている変数を把握することができる | ・最初から地図表現ありきで検討することは避ける
・概要やフィルター機能として地図を使用できるか検討する ・不要な背景はできるだけ減らす ・色、サイズを併用すると効果的 |
・アラスカ、ハワイなど、場所的に離れている場合は表現を考慮する必要がある(ダッシュボードで近接させるなど) |
まとめ
今回は、各チャートについてまとめてみました。trigger_word(トリガーワード)でチャートを決定した際には、各チャートの特徴、デメリットおよび、使用時の注意点をよく加味しながらビジュアライズできると良いです。この辺りの詳しい話も、ビジュアル分析クラスルームトレーニングを受講いただくことでより理解できると思います。