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論理的って結局なに?

※弊社代表の独断と偏見です。

 

論理的って結局なに?

 

 

 

今回のテーマ

今回は、「論理的」の意味について考えてみたいと思います。

「論理的」の意味を辞書で確認すると、「論理にかなっていること」や「理詰め」と定義されております。

確かにその通りです。

しかし、これでは、「論理的」である、「論理的」でないの判断は人によって解釈に差が出ます

そこで、「論理的」である、「論理的」でない、をどう判断したら良いか、そこを確認してみたいと思います。

 

 

 

 

目次

1.「論理的」とは

2.  演繹法と帰納法

3. 「論理的」をどう見抜くか(論理破綻の見える化)

 

 

 

 

 

 

1. 「論理的」とは

 

ビジネスシーンにおいて、「論理的」とは・・・

① ビジネスシーン

レポート)問題提起に対する結論までの展開がスムーズ

会議時 )聞かれたことに結論から応え、その根拠説明までの展開がスムーズ

② 展開がスムーズ = 演繹法もしくは帰納法で論理展開されている

 

 

 

私自身、上記のさまを「論理的」である、と定義します。

①について、特に異論はないと考えます。

②について、論理の展開はこの「演繹法」と「帰納法」の2つの方法があります。

この2つの方法のいずれかで論理の展開がなされた場合、「論理的」であるといえます。

これ以外の展開は、「論理的」でないといえます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2. 演繹法と帰納法とは

先述した通り、論理の展開は、「演繹法」と「帰納法」の2つの方法があります。

まず、それぞれの定義をおさえておきましょう。

 

 

・演繹法とは : 一般ルールを定義し、その定義に則して対象を評価した上で結論づける論理展開

・帰納法とは :複数事実を列記し、共通していえることを一般ルールとして結論づける論理展開

 

 

なお、演繹法や帰納法で論理を展開する上でそれぞれ注意する点があります。

ここもしっかりおさえておきましょう。

 

 

◆演繹法の注意点:

 ・一般ルールは一般的な法則、原理原則であり、誰もが納得できるルールであること。

 ・評価と結論に、So What?とWhy So?の関係が違和感なく成立すること。

◆帰納法の注意点:

 ・複数事実の列記に漏れがない、重複がないこと。

 ・事実が一般ルールを導出するための必要十分条件であること。

 

 

以上の注意点が守られていない場合、「論理的」ではありません。

 

なお、演繹法と帰納法には、下記の関係があります。

帰納法 → 一般ルールAを導出 → 一般ルールAから → 演繹法

 

 

 

 

 

 

◆帰納法の具体的な例)

 事実1)Aモールサイトは入力必須項目を減らした結果、かご離脱率が10pt改善、CVが増加した。

 事実2)B直営サイトは入力エラーチェックを非同期にした結果、カゴ離脱率が5pt改善、CVが増加した。

 事実3)Cサイトは入力フォーム枠を広々と拡張した結果、カゴ離脱率が8pt改善、CVが増加した。

 事実4)Dサイトは入力必須項目の残り入力数を7個以内からカウントダウンした結果、カゴ離脱率が6pt改善、CVが増加した。

 結論) 入力フォームの入力しやすさを改善することでカゴ離脱率が改善、CVが増加する

 

 

◆演繹法の具体的な例)

 一般ルール)

一般的にカゴ落ち対策をするとCVが増加します。

 評価)

御社のECサイトはカゴ落ち対策を一度も実施しておりません。

 結論)

CVが増加しません。

直近3ヶ月は、カート離脱率が業界標準平均の60.00%を大きく上回り、さらに悪化しました。

カゴ落ち対策が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3. 「論理的」をどう見抜くか(論理破綻の見える化)

 

まず、相手が記載したレポートや会議で話していることに対して・・・

 

① 演繹法で語ろうとしているのか、帰納法で語ろうとしているのかを察知する

いずれでもないと判断できる場合、「論理的」でないといえる

②演繹法や帰納法の注意点が守られているかをそれぞれチェックする

 

◆演繹法 →

・一般ルールに納得感があるか。

・評価と結論のあいだに、So what?(だから何?)Why So?(なぜ、そうするの?)の関係が違和感なく成立したかを確認する

 

So What?  Why So?の例)

◎雨が降ってきた → だから何? → 傘をさす → なぜ、そうするの? →雨が降ってきたから

× 会社が潰れそうだ → だから何? → TVCMを作ろう → なぜ、そうするの? →会社が潰れそうだから

 

 

◆帰納法 →

・ 事実1から事実Nについて、重複がないか、漏れがないかを確認する(MECE

・ 一般ルールを導出するにあたり、必要条件が十分に吟味されているかを確認する(必要十分条件

 

MECEの例)

◎男女別、10代、20代、30代、40代、50代、60代以上にアンケートをとりました。

× 男女別、10代、20代、30代、40代にアンケートをとりました。

※年代に漏れがある

× 男女別、10代、20代、30代、40代、50代、60代以上および、新婚男女にアンケートをとりました。

※ダブっている

 

必要十分条件の例)

◎バットとグローブとボールとグランドと審判とキャッチャーマスクがあれば野球ができる!

× バットとグローブがあれば野球ができる!

※必要条件が十分でない

 

 

上記の①と②に問題ないと判断できれば「論理的」であるといえます。

逆に、問題があれば「論理的」ではないです。そこで、どこが「論理的」でないかを上記のチェック結果にしたがって指摘すると良いでしょう。

 

 

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

・論理的であるとは何か

・論理的である、論理的でないの判断基準

今回、この2つが明確になったのではないでしょうか。

この2つを理解すれば、論理的に伝えられ、また、論理破綻を見える化できると思います。

 

特に、会議中にこのチェックができるようになると、退屈な会議や緊迫した上司からの問い詰めがきつい会議でもとても充実したものになると思います。

そこまで至るにはそれなりの集中力とトレーニング回数が必要です。

しかし、チェックする項目自体はそれほど多いわけではありません。

ぜひ、このトレーニングを積み重ねてみてください。

 

きっと、自分自身が会議の主導権を握り、かつ、

短時間で結論を導けるファシリテーターに成長しているかもしれません!

 

文責:村山 敏也   監修:なし

 

 

 

 

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