今日のテーマ
tableau (タブロー)のLOD表現:INCLUDEとFIXEDの違いについて試してみた
◆試してみること
LOD (Level of Detail) 表現の代表格である、INCLUDEとFIXEDの違いを確認・検証するのが今回の目的です。
◆定義上のちがいについて
FIXED 詳細レベルの式
ビュー内のディメンションに関係なく、指定されたディメンションを使用して値を計算します。
INCLUDE 詳細レベルの式
ビューに含まれるディメンションに加えて、指定されたディメンションを使用して値を計算します。
大きなちがいとしては、FIXEDの場合、FIXEDで指定されたディメンションのみを計算上、考慮します。
それに対して、Include の場合、Includeで指定されたディメンションだけでなく、ビューに配置されたディメンションについても計算上依存します。
◆書式
FIXEDで指定された注文ID単位で、明細金額を計算します。
INCLUDEで指定された注文ID単位で、明細金額を集計します。
ビューの他のディメンションにも依存します。
◆検証
各LODの計算結果
LOD(FIXED):
【合算部分】
注文IDを基準として明細金額を合算するため、
・アメリカ合衆国の場合、注文ID1001に関連する明細金額のすべてを合算します。
つまり、日本の注文ID1001を含めて合算するため、15,000円となります。
・日本の場合、注文ID1001すべての明細金額合算と、1002、1003をそれぞれ合算します。
つまり、15,000+4,000+2,000=21,000円となります。
【平均部分】
注文IDを基準として平均します。
・アメリカ合衆国の場合、注文ID1001の明細金額をすべて合算し、注文数(この場合は1)で割ります。
・日本の場合、1001の明細金額合算、1002および、1003の明細金額合算を注文数(この場合は3)で割ります。つまり、21,000円/3 で、7,000円となります。
押さえておきたいのは、FIXEDについては、指定したディメンションのみを考慮する点です。
LOD(INCLUDE):
【合算部分】
注文IDを基準としつつ、ビューのディメンションに依存しながら合算されます。
・アメリカ合衆国の場合、注文ID1001は、アメリカ合衆国に関する明細金額のみを合算します。
つまり、5,000円になります。
・日本の場合、注文ID1001は、日本に関する明細金額のみを合算します。
続いて、1002,1003を合算します。つまり、16,000円となります。
【平均部分】
注文IDを基準としつつ、ビューのディメンションに依存しながら平均します。
・アメリカ合衆国の場合、これに関する注文ID1001の明細金額合算/注文数1で計算されます。
つまり、平均5000円となります。
・日本の場合、日本に関する注文ID1001、1002、1003の明細金額合算/注文数3で計算されます。
つまり、16,000/3 = 平均5,333となります。
押さえておきたいのは、INCLUDEについては、ビューのディメンションをも計算考慮する点です。
◆まとめ
FIXEDとINCLUDEの特徴を掴まえてみました。
その違いを意識した上で上手に選択できるようにする必要がありそうですね。
今回の検証が難しいと感じましたら、ぜひ、こちらもご参照ください。
2020/07/11追記 他サイトの記事)EXCLUDEについて
https://note.com/tabjo/n/ne70ebb8460e9
※tableau(タブロー)に関する参考書籍はこちらも便利です!