Tableau(タブロー)による前年比・予算実績比(目標予算管理)を実現する
Tableau(タブロー)による前年比・予算実績比(目標予算管理)を設定する
本日のゴール
本日のゴールは下記の画像の2つです。
今回のポイントは全部で3つです。
・テーブル表で「前年比」を並列させる
・目標予算に対する「予算実績比」(計画比)を日別で出す
・対象年をプルダウン設定で選択可能とする
通常、上記のようなテーブル表をフィルターだけで実現しようとすると「前年比」、「予算」および「予算実績比」をそのまま横方向に並べることができません。
上記は、前年売上と選択年売上をBar in Bar で表現しながら、目標予算をリファレンスラインで表現しております。
手順
今回の手順は下記の通りです。
- パラメータコントロールを作成(日付カスタム:YYYY/MM)
- パラメータコントロール日付選択時の日付正規化(年月を年月日に引き直し)
- 選択年月日の売上計算フィールドを作成
- 前年を定義
- 前年売上を定義
- 前年比を定義
- 予算管理シートを取り込むためのデータブレンド
- 予算実績比(計画比)を定義
1. パラメータコントロールを作成(日付カスタム:YYYY/MM)
パラメータコントロールの「日付」の要素を「オーダー日」フィールドのメンバーから取得する。
表示形式をカスタム:YYYY/MMで指定。なお、下記のピンク部分(重複)は自動で排除されて一意になる。
プルダウン(圧縮リスト)に変更
2.パラメータコントロール日付選択時の日付正規化(年月日に引き直し)
① 「オーダー日」>作成 >カスタム日付の作成:日を不連続(日付部分)で作成
② 下記のように、パラメータコントロール日付を正規化する
これを作成しない場合、各月の「1日」の日付しか取得できないため、注意が必要です。
DATE(STR(YEAR([年/月]))+”/”+STR(MONTH([年/月]))+”/”+STR([オーダー日 (日)]))
3. 選択年月日の売上計算フィールドを作成
選択年月日とオーダー日が等しい場合、売上を出す計算式を作成。
IF [選択年月日]=[オーダー日] THEN [売上] END
4.前年を定義
選択年月日に対して、前年を定義する計算式フィールドを作成します。
IF DATEADD(“year”,-1,[選択年月日]) = [オーダー日] THEN [オーダー日] END
5. 前年売上を定義
IF [前年]=[オーダー日] THEN [売上] END
6. 前年比を定義
前年比を計算するための計算フィールドを作成します。
(SUM([選択年売上])-SUM([前年売上]))/SUM([前年売上])
7. 予算管理シートを取り込むためのデータブレンド
予算を管理したExcelシートを取り込む。
赤い鎖にチェックを入れることで、左結合される(=データブレンド)
8. 予算実績比(計画比)を定義
(SUM([選択年売上])-SUM([予算管理シート (予算管理表)].[予算]))/SUM([予算管理シート (予算管理表)].[予算])
実装1
実装2
前年売上と選択年売上は、Bar in Bar で表現しております。
また、予算については、リファレンスラインで表現しております。
値に、合計(予算)を指定しております。詳細に、予算を配置しておけば候補として選択可能となります。
まとめ
本日は、前年比、予算実績比(計画比)の定義とそれを選択した年/月に応じて表示する制御する方法を整理してみました。前年比の定義は簡易表計算の前年比成長率と通常のフィルターのみで対応しようとすると、意外と制御が難しいケースがあります。その場合、今回の対応策を参考にしてみると柔軟に対応できるようになると思います。ぜひ、参考にしてみてください。
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