Tableau(タブロー)のパラメータの変更(シート/ダッシュボードアクション)を最短最速で理解する
今回確認すること パラメータの変更(アクション)の理解とその活用方法
今回は中級者向けトピックです。
Tableau(タブロー)の「パラメータの変更」というアクション(シート or ダッシュボード)機能が2019.2で新規追加されました。また、2019.3で改善されております。そこで今回は、この「パラメータの変更(アクション)」機能の簡単な利用シーンを一つご紹介いたします。
[今回利用する機能]
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パラメータ(セッション / 注文率 / 客単価 / 回遊率 / カート到達率 / カート完了率)
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計算式フィールド(売上 / 注文率)
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リファレンスラインの追加(上記パラメータとの紐付け)
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ダッシュボードアクション(パラメータの変更)
今回のデータセット
今回使用するデータセットはこちらです。
こちらのデータは各指標をインジケータ化するためのマスターデータです。実際の実績値では意味がありません。ご注意ください。
今回の「パラメータの変更」のアクション定義はこちら
パラメータの変更(アクション)を設定することで、クリックしたら(=アクションの実行対象:選択を設定)、そのクリックした「箇所」をパラメータコントロールの”値”へ動的に設定する、というアクション定義が可能となります。
今回使用する計算式)
・注文率 = 回遊率 * カート到達率 * カート完了率 ※詳しい計算式定義はこちら
・回遊率 = 1 – 直帰率
・カート到達率 = カート到達数 / 回遊数
・カート完了率 = カート完了数(CV) / カート到達数
・売上 = セッション * 注文率 * 客単価
今回のゴール
今回は「パラメータの変更(アクション)」をダッシュボード側で設定しております。また、回遊率、カート到達率またはカート完了率を任意のポイントでクリックすることでパラメータコントロールに動的に「値」が設定されます。その結果、「注文率」が自動計算されます。続いて、セッションまたは客単価も同様にパラメータの変更(アクション)で定義することで「売上」が自動計算されるように設定してみました。詳しくは、上記の動画でイメージを掴んでください。
今回の前提条件を準備する
①各シートでインジケータパーツを作成する)
a) パラメータコントロールの作成
b) 回遊率(メジャー)を行に設定、右クリック>ディメンション に設定変更
c) パラメータコントロールとリファレンスラインの紐付け
上記の設定を、「回遊率」、「カート到達率」、「カート完了率」、「セッション」および、「客単価」分を繰り返しシートにて作成する。なお、注文率については下記③を参照する。
②計算式フィールドの作成)
a) 注文率計算
AVG([回遊率インジケーター])*AVG([カート到達率インジケーター])*AVG([カート完了率インジケーター])
b) 売上計算
AVG([セッションインジケーター]) * [注文率計算] * AVG([客単価インジケーター])
③注文率インジケータと注文率計算とパラメータコントロールの紐付け
注文率計算(計算式フィールド)をインジケータに反映させるために、下記のようにリファレンスラインとひもづける。その際、ビューに配置されていないメジャーとリファレンスラインを紐付けるには対象メジャーを「詳細」に事前に配置しておく必要がある。
では、早速ビジュアライズしてみましょう
下記のように「ダッシュボード」にしてみました。
内容は、ウェブサイトにおける、売上シュミレーションです。まず、「回遊率」、「カート到達率」または「カート完了率」を任意の箇所でクリックして「値」を動的に設定します。そこで、「注文率」を自動計算します。次に、セッションと客単価で同様に値を動的に設定した上で、その結果を参照しながら売上(KGI)を自動算出します。
◆利用方法
基本的には、パラメータコントロールを作成しておいて、そのパラメータコントロールに対して「パラメータの変更(アクション)」を設定すれば、クリックした箇所の値を採取できるようになります。パラメータコントロールを直接操作する必要がなくなります。その値を「対象」として、自動計算に利用すると良さそうです。
まとめ
今回は、パラメータの変更(シートorダッシュボードアクション)について、一番簡単な利用シーンをご紹介いたしました。公式サイトでも他にもいろいろと応用技が紹介されておりますので上記の考え方を理解した上で参考にしてみると良いと思います。本記事が役に立ったらぜひ、シェアしてください!励みになります。
◆おすすめの参考書籍